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変わりゆく閖上

市民ライター きぐち

名取駅からバスに乗り、私はとある場所を目指し、バスに揺られていました。しばらくすると、家やお店の数が減っていき、気が付くと、真新しい家や大きなお店が点在する、どこまでもまっすぐな道を走っていました。

 私がこの日訪れた場所は、『閖上』。閖上は、2011年3月11日14時46分に発生した東日本大震災の津波により、大きな被害を受けました。あの日から12年半。復興へと歩みを進めている閖上には、閖上朝市や名取トレイルセンター、かわまちてらす閖上など五感で楽しむことができるスポットがたくさんあります。そんな閖上にある『名取市震災メモリアル公園』という公園を知っていますか?


 名取市震災メモリアル公園の中には、震災により亡くなった方の名前が刻まれた御芳名板があります。そして、遠くからでも見えるほど高い慰霊碑が設置されています。慰霊碑の高さは8.4m。この8.4mとは、閖上を襲った津波と同じ高さです。正直に言いますと、当時、内陸に住む幼稚園児だった私は、強い揺れがあったことしか覚えていません。ですが、実際に8.4mという高さを見て、津波の恐ろしさ改めて知り、このことを風化させてはいけないと強く思いました。

 また、近くには日和山という小さな丘があり、津波で流失した2つの神社が祀られています。頂上からは閖上を見渡すことができました。真っ直ぐに伸びた道路や、まばらに建つ真新しいお店や家。私は、変わりゆく閖上のまちを見た時、うまく言葉にすることができませんでした。

 閖上を訪れた際は、ぜひ、名取震災メモリアル公園や日和山にも足を運んでみてください。

紫陽花がとてもきれいに咲きます